雨も少し小止みになり、夕飯の支度もほぼ終わりかけた夕暮れ時
私の携帯が鳴って
「風呂に入ってる間にパパがガス台もガスストーブもすべて火を付けて,火事になる一歩手前だったのよ~!」
怒りとも落胆とも言えるチワプーチエちゃんママさんからの電話
訊けば、娘さんにも電話してケアマネさんにも来てもらうよう頼んだと言うのだ。
え~、こんな遅い時間に~?そんな大事(おおごと)~!?
しかも、ママのショックがパパに伝染したのか取り乱しているので落ち着くため、チエちゃんも伴って
外を歩いていると言う。
この山の中、街灯なんて滅多にない真っ暗闇。
「すぐ行きます」
と支度してると、聞きつけた夫が
「オレも行く」と自室から出て来た。
二人で行って見ると、もう家に戻っていたけど、
ガス台の上にはフライパン、鶏肉が入っていたのだがこれが焦げて激しく煙が出たらしい。
空のやかんも二つ火にかかっていたとのこと。
自動立ち消え装置ついてるから大事には至らないと思うけど、ママさんには大きなショックだったのだろう。
「おちおち風呂にも入ってられない!」
パパさんは2階自室で今は静かに眠っている。
「もう、私一人でここで見てるのは限界だね」
「そうかもねぇ」と我々夫婦
デイサービスやお泊り利用しても、それだけじゃ追いつかない
パパさんが家にいる時はほぼ目が離せないし、夜も殆ど寝る事が出来ていない現状。
加えて、最近では意に沿わない事があると家でも、施設でも、物を投げつけるなどの暴力もあるようだ。
パパさん、平素は優しく物静かで穏やか、私なんて一度も声を荒げるところ見たことない。
今度のことだって、きっとママさんを気遣って少しでもお手伝いしようと思っての事。
ストーブだってママさん寒かろうと・・・
認知症だもの、気持ちと結果はほぼほぼ結びつく事はない。
だからって、そこをおもんばかって、優しく「ありがとう」ってな事・・・言えないよなぁ。
何で、何故、こんな事してくれちゃってんの~!!
怒りが先だもの。
ニコニコ笑って、大人しくしてる時は「やっぱり傍に置いて、最後まで面倒見てやりたいと思うのよ」と、
一方、凄まじい形相でものを投げつけてくると「この野郎、早く死んでしまえ!と思うもの」
わかる、わかる!!
正に、母を看てた時の私の心情
パパさんの困ったちゃん行動をママさんが話す度、夫が私の母を引き合いに出して
「この人のお母さんも・・・」と話し出す。
ろくに世話もしなかったくせに、いかにも自分が関わった如く、
しかも、ちょっとづつ実際を曲げて話すのが癪に障った。
が、まあ一応、ママさんを心配して、ついて来てくれたことに免じて許しておこう(ヘン
今日だけだぞ!)
ケアマネさんが急遽夜間のヘルパーさん手配してくれて、今夜はパパさんの見守りをしてくれるとのことなので
「ゆっくり休んでね」と引き上げた。
でもねぇ、これからどうなっちゃうのかしら・・・